
地方移住を考えたとき、「車は必要なの?」と気になる方は多いのではないでしょうか。
大阪から岡山へ移住した私の結論は、住む場所にもよりますが、地方で長く暮らすなら車が1台あると安心です。
実際に移住してみると、買い物や通院、仕事など、都会にいた頃より車が必要になる場面が増えました。
一方で、住む場所を慎重に選べば、地方でも車なしで暮らすことは可能です。
そこでこの記事では、実際の移住生活をもとに、
- 地方移住で車が必要だと感じた理由
- 車なしで暮らせる地域の条件
- 移住して驚いた田舎の運転事情
- 軽自動車の維持費
- 私が移住前後で実際にかかった車の費用
について紹介します。
「地方移住で車は必要なのか」「車の維持費はいくらかかるのか」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
地方移住で車は本当に必要?私が感じた結論【大阪→岡山移住体験談】
私の場合、地方移住後の生活を考えると、車は1台あったほうが便利だと感じています。
ただし、「地方=必ず車が必要」というわけではありません。
スーパーや病院、駅などが近くにあり、公共交通機関も利用できる地域なら、車なしで暮らせる場合もあります。
実際、自治体の移住情報でも、地域によっては車なしで生活できる一方、郊外では車が生活に欠かせないケースがあると案内されています。
重要なのは「地方のどこに住むか」です。
私自身、移住前は車の必要性や維持費についてかなり悩みました。
しかし実際に暮らしてみると、車がないことで困る場面が想像以上に多いことが分かりました。
移住して実感した「車なし生活」4つの限界
自然豊かな地域へ移住すると、都会よりも生活施設が離れていることがほとんどです。
私が実際に暮らしてみて、車がないと不便だと感じたのは次の4つでした。
1.買い物:最寄りのスーパーまで7km
私の場合、最寄りのスーパーまで約7kmあります。
自転車なら片道約35分。
ちょっとした買い物なら何とかなりますが、食品や日用品をまとめ買いするとなると、毎回自転車で往復するのは現実的ではありません。
地方では、都会の感覚でいう「ちょっと買い物に行く」が、車で10~15分の移動になることもあります。
2.交通:終バスが早く、タクシー代も高い
地方では公共交通機関の本数が少ない地域もあります。
私の地域では、バスの本数が少なく、18時頃には終バスを迎えます。
遠方から帰宅する時間が遅くなると、公共交通機関を利用できません。
実際、空港から自宅までタクシーを利用した際には、約16,000円かかりました。
また、飲みに出かける場合も車を使えないため、帰りはタクシーや送迎が必要になります。
「飲み代より帰るためのお金のほうが高くなることもある」と言われた意味を、移住して実感しました。
3.通院・ペット:いざというときの移動が大変
自分の通院だけでなく、ペットの急な受診でも車の必要性を感じました。
近くに大きな病院や動物病院がない地域では、車がないと「すぐに連れて行けない」という不安があります。
普段は何とか生活できても、急な病気やケガなどの緊急時こそ車のありがたさを感じます。
4.仕事:車通勤が当たり前の求人も多い
地方の求人では駐車場ありの記載が多いように、車通勤がごく当たり前です。
車がないだけで、仕事を探すときの選択肢が狭くなる可能性があり、通勤そのものに車が必要になるケースも少なくありません。
私が実際に岡山で仕事を探した体験については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
それでも「車なし」で地方移住するコツと条件
ここまで車が必要な理由を紹介しましたが、住む場所を選べば車なしの地方暮らしも可能です。
車を持たずに移住したいなら、次の3点を確認しておきましょう。
スーパーや病院が集まる「コンパクトエリア」を選ぶ
地方には、スーパー・病院・ドラッグストア・行政施設などが集まっているところがあり、こうした場所なら、徒歩や自転車を中心に生活できる可能性があります。
私自身も、徒歩15分圏内にコンビニやドラッグストアがある場所を選んだことで、最低限の買い物には困っていません。
「田舎だから車が必要」と考えるのではなく、生活に必要な施設がどこにあるのかを確認することが大切です。
移住前に徒歩圏内の施設とバスの最終便を確認する
「駅があるから便利」とは限りません。
地方では、駅前に何も無い場合があります。
移住前にはGoogleマップなどを使って、
- スーパー
- ドラッグストア
- 病院
- コンビニ
- 駅
- バス停
までの距離を確認しましょう。
バスについても、運行本数だけでなく最終便の時間まで確認することが重要です。
ネットスーパーや生協を活用する
車なし生活では、ネットスーパーや生協の宅配も強い味方です。
特に、米や飲料などの重い商品を自宅まで届けてもらえるのは大きなメリットです。
ただし、地域によって配達対象外の場合もあるため、移住前に利用できるか確認しておきましょう。
また、通院や遠出など、宅配では対応できない場面に備えて、レンタカーやタクシーなどの代替手段も確認しておくと安心です。(レンタカー屋の場所に行けるのかもチェック)
地方移住で車なし生活を実現するには、公共交通機関の本数や買い物環境だけでなく、実際の生活動線まで具体的にイメージしておくことが大切です。
私自身も移住後に「もっと調べておけばよかった」と感じたことがいくつかありました。
車の有無にかかわらず、移住前に確認しておきたいポイントや実際にやってよかった準備については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
ペーパードライバーは注意!移住して驚いた田舎の運転事情
「地方は交通量が少ないから運転しやすそう」と思っていませんか?
私も移住前はそう思っていました。
ところが実際に運転してみると、都会とは違う難しさがあります。
狭い農道・山道・対向車とのすれ違い
自然豊かな地域では、センターラインのない農道や山道を走ることがあります。
見通しの悪いカーブや道幅の狭い道路もあり、対向車とすれ違うときには、かなり端まで寄らなければならないことも。
都会の広い道路に慣れていると、最初はかなり緊張します。
独特な運転マナーと高齢ドライバー
地方では、細い道から車が出てきたり、ウインカーを出さずに曲がったりする車に遭遇することもあります。
また、地域によっては80代や90代の高齢ドライバーも多く、こちらが周囲の動きをよく見ながら運転する必要があります。
田舎道では「自分が優先だから大丈夫」と考えず、車間距離を取り、スピードを抑えて運転することが大切です。
街灯のない夜道と動物の飛び出し
昼間は美しい田園風景が広がっていても、夜になると景色は一変します。
街灯が少ない場所では、想像以上に真っ暗です。
さらに、イノシシやシカ、猫などが突然道路へ飛び出してくることもあります。
夜間は速度を落とし、前方をしっかり確認して運転することが大切です。
田舎で軽自動車が人気な理由
実際に地方で暮らしてみると、軽自動車が多い理由もよく分かります。
軽自動車には、
- 狭い道路でも運転しやすい
- 駐車しやすい
- 税金や車検などの負担を抑えやすい
- 2台持ちの場合も維持しやすい
といったメリットがあります。
特に狭い集落の道路や山道では、コンパクトな車のほうが扱いやすいと感じます。
雪が多い地域なら、スタッドレスタイヤなどの冬用装備も必要になるため、地域の気候も考えて車を選びましょう。
道が悪い所が多いなら車高が高めのクルマがオススメです。
地方移住でかかる車の維持費シミュレーション
地方移住では家賃や土地代が安くなる一方、車が必要になることで新たな出費が発生することがあります。
車を所有するなら、購入費だけでなく、ガソリン・保険・税金・車検・メンテナンス費用まで考えておきましょう。
軽自動車1台の維持費の目安
費用は車種や走行距離、保険内容などによって大きく変わりますが、私の場合は次のようなイメージでした。
| 項目 | 目安 |
| 中古軽自動車の購入費 | 50万~100万円程度 |
| ガソリン代 | 月1万~1.5万円 |
| 任意保険 | 月3,000~6,000円程度 |
| 駐車場 | 0円 |
| 軽自動車税 | 年10,800円 |
| 車検 | 2年に1回 |
※費用は車種・年式・走行距離・保険内容・地域などによって異なります。
車の購入・初期費用
初期費用を抑えたい場合、中古の軽自動車は有力な選択肢です。
ただし、移住前に購入する場合は、引っ越し先でも保証や修理対応を受けられるかを確認しておくと安心です。
毎月かかる維持費
私の場合、移住後は走行距離が大幅に増えました。
そのためガソリン代やオイル交換などの費用は増えましたが、駐車場代がかからず、さらに勤務先から通勤手当が支給されるため、実際の負担は想像していたほど大きくありませんでした。
特に地方では、自宅敷地内に車を無料で停められるかどうかが大きなポイントです。
年間の税金・車検・メンテナンス費用
車は毎月の費用だけでなく、税金や車検、タイヤなどの消耗品も必要です。
また、地域によって必要な費用も変わります。
例えば雪国ならスタッドレスタイヤ、沿岸部なら塩害対策など、移住先の気候によってメンテナンス費用が変わることもあります。
車は購入費だけでなく、ガソリン代や保険料、車検代など継続的な費用もかかります。
私の場合も、移住後の支出を見直して初めて地方暮らしの実際の生活費が見えてきました。
大阪から岡山へ移住して生活費がどう変わったのかは、こちらの記事で詳しくまとめています。
移住前と移住後の車の維持費【私の場合】
地方移住すると車が必要になるため、「維持費がかなり増えるのでは?」と心配していました。
実際、移住後は年間走行距離が約5,000kmから約20,000kmに増えたため、ガソリン代や消耗品の費用は増えています。
一方で、駐車場代が無料になったことや、保険の見直し、通勤手当などによって、トータルでは移住前より車にかかる費用を大きく抑えることができました。
移住前と移住後の年間維持費を比較
| 車の維持費 | 移住前 | 移住後 | 差額 |
| 保険料(車両保険あり) | 58,000円 | 43,000円 | ▲15,000円 |
| 車検代 | 49,000円 | 35,490円 | ▲13,510円 |
| 消耗品代 | 3,500円 | 17,000円 | +13,500円 |
| 駐車場代 | 180,000円 | 0円 | ▲180,000円 |
| ガソリン代 | 42,000円 | 0円※ | ▲42,000円 |
| 合計 | 332,500円 | 95,490円 | ▲237,010円 |
※移住後のガソリン代は、勤務先から支給される通勤手当で実質的な自己負担が0円になっています。
走行距離は増えたのに、なぜ維持費が安くなった?
移住後は年間走行距離が約5,000kmから約20,000kmへと大幅に増えました。
そのため、消耗品の交換頻度も増えています。
移住前は年間走行距離が少なかったため、オイル交換は年1回、約3,500円で済んでいました。
しかし移住後は走行距離が増えたため、オイル交換は年4回。
地方で見つけた車検専門店では、オイル交換が1回1,500円だったため、
1,500円×4回=年間6,000円
です。
さらに、走行距離が増えたことでブレーキパッドも交換し、年間の消耗品費は約17,000円になりました。
つまり、車をたくさん使うようになったことで、消耗品費は年間13,500円増えています。
それでも移住後の車関連費用が大幅に減った最大の理由は、駐車場代がなくなったことです。
大阪では駐車場代だけで年間18万円かかっていましたが、移住後は自宅敷地内に無料で駐車できるようになりました。
さらに、地方では何かあった際は代車がないと困るため代車特約をつけ、走行距離が4倍になったため今までの保険会社だと保険料が高くなってしまったため、保険会社を見直したことで保険料も年間15,000円安くなりました。
通勤にかかるガソリン代も勤務先の通勤手当でカバーできています。
結果として、走行距離が4倍になったにもかかわらず、年間の車関連費用は約23.7万円減りました。
この経験から、地方移住で車の維持費を考えるときは、単純に「ガソリン代が増えるから高くなる」と考えるのではなく、
駐車場代・通勤手当・保険料・走行距離・メンテナンス費用まで含めて考えることが大切
だと感じました。
特に移住先を探すときは、自宅に無料で駐車できるかを必ず確認することをおすすめします。
まとめ:地方移住は「車が必要か」より「どこに住むか」が重要
地方移住では、車が必要になる地域が少なくありません。
私自身、岡山へ移住してみて、買い物・通院・仕事など、車があって助かった場面を何度も経験しました。
一方で、地方でも生活施設が集まった地域を選べば、車なしで暮らせる可能性もあります。
車なしで移住したい場合は、次のポイントを確認しておきましょう。
- スーパーや病院が徒歩・自転車圏内にあるか
- バスや鉄道の本数と最終便
- オンデマンドバスや乗合タクシーがあるか
- 通勤に車が必要か
- ネットスーパーや生協が利用できるか
- 将来、免許返納した後も暮らせるか
そして車を持つ場合は、購入費だけでなく、ガソリン代・保険・税金・車検・メンテナンス費用まで含めて考えることが大切です。
私の場合は、車の走行距離こそ増えましたが、無料の駐車場や通勤手当、保険の見直しによって、結果的に移住前より年間約20万円節約できました。
地方移住で大切なのは、「車が必要だから諦める」「車がなくても何とかする」と決めつけることではありません。
自分がどんな暮らしをしたいのかを考え、その暮らしに合った場所と移動手段を選ぶこと。
これから何年、何十年と暮らすことを考えるなら、今だけでなく、将来の年齢や免許返納後の生活までイメージして移住先を選ぶことをおすすめします。
「ここに移住してよかった」と思える暮らしをするためにも、車の必要性と維持費まで含めて、移住前にじっくり考えてみてください。
車が必要かどうかは、実は家選びの段階でかなり決まります。
移住後に後悔しないために、こちらの記事もあわせてご覧ください。
内見時に周辺環境や道路状況を確認すると、移住後の運転の負担を減らせます。






